2010年2月9日に開催された IDC Japan株式会社主催

『Japan Storage Vision 2010』 での私 伊藤孝行の講演内容を

動画で公開しております。 講演動画はこちらへ


2013年03月07日

実物と印刷物のやらしい関係

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本日職場からの帰路、久しぶりに腕時計の電池交換をしてきました。画像の右側にあるちょっとクラッシックな角型の腕時計です。前の職場はビジネスカジュアルがメインだったので腕時計もカジュアルだったのですが、今の職場はスーツにネクタイが基本なので、持ち合わせていながら使っていなかった腕時計を再び登用しています。

お気に入りの腕時計は自動巻きの機種なので腕に着ければ動くのですが、一部クオーツ式なので電池交換してきました。電池交換は20分ほど待たされますのでつい同じフロアの腕時計売り場をウロウロ。この行動は良くないですね、つい物欲が刺激されます(苦笑。その物欲はなんとか抑えつつ、気を紛らわすためにご覧のカタログを頂いてきました。

私はどうも天邪鬼なので、No.1ブランドには興味が無く(予算に合わないというのが正しいかも)No.2やNo.3のブランド・プロダクトによく目が行きます。自動巻き機械式でお気に入りがORIENTさんのプロダクトです。画像の左側にある時計は、かれこれ14年前に入手したORIENTさんの限定品。といっても高価なものではありませんが、ここのプロダクトは程よくクラッシックというかノスタルジーに包まれた構成になっていて、昭和世代の自分のココロに響いてきます。

そして今回頂いてきたカタログ。この赤いベゼルのプロダクトが何とも懐かしい色合いとデザインで、店頭の実機展示品で一目惚れしてしまいました。そしてこの紙面で見る写真。迫力が今ひとつ違うんですよね。印刷物に色味のあるプロダクトの迫力を伝えるのは、なかなか難しいものです。

以前エントリーで書きましたように、私は新卒で入社した企業が総合印刷業の企業でした。担当したのは食品業界と自転車メーカーさん、そしてレンタルビデオ業界。印刷物に画像を掲載するのは、撮影時の条件に加えて製版の過程でどう味付けするかで、どんどん色味や質感が変わってしまいます。

この画像のワインレッドのベゼルの腕時計で説明しますと、現物に比べてワインレッドの色味が違うのと色の深み(ボリュームと良く言っていました)そして質感が違って見えます。印刷物は、撮影時条件と製版時条件・インクで印刷時といった主に3つの場面で再現性がどんどん変化してしまいます。そこで当時印刷営業が活用していたのが、製版プロセスの現場に商品の「現物」を持ち込むこと。

製版オペレーターとしても、撮影された状態が実物と同一でないことを良く知っているので、現物の持ち込みは大歓迎されていました。私は食品と自転車業界担当でしたから、よく饅頭やういろうの実物、そして自転車フレームのパイプ見本をよく会社に持ち込んで製版オペレータに色見本として活用してもらっていました。

一方、他の営業さんたちはいろいろな業界を担当されていらっしゃったので、中には通販カタログの担当者さんは服飾系のサンプルを持ち込む中で、下着の現物サンプルを机上で整理して畳んでいるという妙な光景に、新人の自分は驚いたものです。

印刷営業時代、よく先輩方に「現物主義」ということを叩き込まれました。特に、現物に展開した時のギャップは、商品パッケージを制作・提案する際には大きな意味を持っていました。そんな訳で、今宵の腕時計の電池交換から、ちょっぴり懐かしい話題を思い出した次第です。

一方、昨今のIT業界特にストレージ業界は、実体よりも仮想化された技術の中で経営・コスト効率を向上させていくというアプローチが中心になっています。自分がいま関わっているITストレージの中身と過去の現物主義一辺倒の中身との間に、複雑な気持ちを覚える早春の宵でございます。




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2013年02月04日

画像蓄積クラウドサービスのツボ

EyeFi_workflow

以前『画像同期のツボ』というエントリーでご紹介した画像蓄積クラウドサービスの『Flickr』ですが、導入後活用が定着してきたのでレビューをお届けします。そのエントリーでご紹介したEye-Fiを使ってスマートフォンにもEye-Fiアプリを入れている前提の話にはなりますが、私のワークフローから利便性をお伝えします。


 1. スマホもデジカメも、撮影データが自動的にFlickrへ集中蓄積される
 2. 画像サイズ各種が自動的にFlickr内で生成される
 3. ブログに貼るhtmlコードが簡単に生成できる
 4. とても良く整理された画像ライフログにもなる
 5. ネタ帳になる
 6. 使い捨て共有URLを作れて画像提供に便利



こんなメリットが私の中でまとまりました。



 1. スマホもデジカメも、撮影データが自動的にFlickrへ集中蓄積される

上図の通りです。なにより、スマホで撮影した画像が自動でFlickrにアップロードされるのがかなり重宝しています。ブログネタとして貼るのも便利ですし、3. 4. 5. へのワークフローにも直接つながります。


 2. 画像サイズ各種が自動的にFlickr内で生成される

以前は画像サイズを変更するのにいちいちPhotoshopを立ち上げていて、面倒この上なくその弊害で画像を活用していなかったことも。Flickrの一番の利便性といっても良いのかもしれません。画像をFlickrにアップロードするだけで、自動的にFlickrが各種画像サイズを自動生成してくれます。画像活用のワークフローが劇的に短縮される好機能です。


 3. ブログに貼るhtmlコードが簡単に生成できる

ブログサイトへいちいち画像ファイルをアップロードするのは手間ですし、ブログサイト側で容量制限もあるのでこのブログのように長く続けているサイトでは制限容量は死活問題です。Flickrではブログ等で共有用にhtmlコードを自動生成してくれますので、そのコードをブログ本文へコピペするだけ。画像データはFlickr側にあってそれをブログサイト上にリダイレクトしているだけですので、もう容量制限の悩みともおさらばです。


 4. とても良く整理された画像ライフログにもなる

Flickrでは、『Archive』というメニューを選ぶと、カレンダー形式で画像撮影日順に自動で整理された状態で画像を閲覧できます。1. で前述したとおり、スマートフォンで撮影した画像も入っていますので、その日に食べたものや発見した面白いものや行事について後日画像で振り返ることができます。これが案外面白くて、Twitterのテキスト中心のライフログ以上に臨場感があって楽しめますし、ブログネタ等への発想も支援してくれます。レコーディングダイエットの記録用にももってこいですね。


 5. ネタ帳になる

ブロガーとしては、この利便性は助かります。ネタに窮した場合でも、Flickrの蓄積画像をペラペラめくっているとあら不思議、なにかひとつ位はネタが重い浮かぶものです。まだ試してはいませんが、ビジネスのネタになるようなドキュメントなども非公開で放り込んでおけば、日付で自動的に管理されたネタ帳になるでしょう。


 6. 使い捨て共有URLを作れて画像提供に便利

これも導入後かなり利用している機能です。昨今デジカメ撮影が基本になっていますが、友人知人へ自分が撮影した画像を提供する際に、いちいちプリントして渡すのもタイムリーではありませんし手間がかかって面倒なのでそのままになってしまうことも。

FlickrですとGuest Passという機能で非公開URLを生成することができるので、そのURLを友人知人に送れば画像データを直接Flickrからダウンロードしてもらえます。ダウンロード完了後は、手動ですがそのURLを削除することができます。これも画像共有のワークフローを劇的に短縮してくれるので、大いに活用しています。



いかがでしょうか。私自身も使ってみたら想像していた以上に利便性が高いので、今回のエントリーを書き起こしてみました。やはりどんなデータも使いやすいように整理されていないと活用できないもの。個人が所有する非構造化データの最たるものが、画像データだと思います。しかもその非構造化データをほぼ自動で整理してくれて手間がかからない。おすすめのクラウドサービスです。



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2013年01月14日

レベル補正でよりプロっぽく

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昨日の記事の為末大さんが映っている画像です。上下で印象が結構違うと思います。スマートフォンでその場しのぎの画像を撮影すると、上の画像のような状態になることがあります。これは丁度逆光気味の光源状況下で簡易的なスマートフォンのレンズで撮影したために、画像の調子が甘くなっています。下の画像が画像修正ソフトで修正後の状態です。

何が起きていたかと言うと...


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画像修正ソフトの「レベル補正」という機能を覗くとこのようになっています。上の黒い山が実際の画像内の光の様子で、左側の山のふもとが「暗い」部分です。その下の黒三角がこの画像で最も暗部として定義されている場所。このように実際の画像の調子とのずれが生じていると、前者の画像のように写真内の暗部がしっかり表現されず、不自然な調子になってしまいます。


levelAFT_2


そして、このように下の黒三角を黒い山のふもとに移動して最暗部を正しく定義すると、後者の画像のように暗部のボリュームが上がり、肉眼で見た映像に近い正しい表現になります。下の画像はこのレベル補正の他に色味も若干修正していますが、スマートフォンなど簡易的な撮影デバイスで撮影するとまずこのレベルがズレていることが多いので、これを施すだけでかなり画像の印象がまともになってきます。

いくら素人のブログとはいえ、掲載する画像は見やすくインパクトのある画像にしていきたいもの。そんな訳で、印刷会社時代に学んだ画像処理の知識がここでも活きています。


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2013年01月07日

食と表現力

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私、ずばり喰いしんぼうです。お酒が好きな事もあって、旨い食べ物に目がありません。とはいえお小遣い制庶民サラリーマンですから、高級グルメなんてめったに行かれませんので工夫の日々です。つまり、安くて美味しいモノを見つけるのが、ひとつのライフワークになっています。

そこで、毎度安くて美味しいものを見つけてはお店の方に許可をいただいて撮影する食べ物たち。ここにはプロっぽい要素が沢山詰まっているのです。料理を提供する側、そして撮影する〜喰べる私たちの側にも。

「伊藤さんは食通だね、グルメだね、いつも美味しそうなものを食べているような」とは、Facebook上のお友達のコメント。確かに、ライフワークとして安くて美味しいものを日々ランチにおいても探していますが、それは単に美味しそうな料理を出すお店だけにあるものではないと考えています。

料理はよく「盛り付けまでが料理」と言われます。これ至極正しいと思います。食材が良くてお金をかければいくらでも美味しいモノには手が届きますが、最後には「見た目に美味しそう、早く喰べたい」と連想させる盛り付けは、料理を提供する側の重要な要素だと思います。

そして、それを受け取る側=喰べる側はどう心構えして臨むか。勿論美味しく残さず頂くことが一番なのですが、その盛り付けの繊細さや美しさも目で楽しむべきでしょう。私はその素晴らしさを記録したり誰かに伝えたいため、撮影させていただくことが多くあります。

上の画像は、1貫100円台で食べられる某お寿司チェーン店ですが、職人さんが丁寧に手仕事をされていらっしゃるので撮影させていただきました。実は写真にもフォトジェニックという視点の他に、撮影する角度や光の回り込み方など、ちょっとしたことを留意するだけで随分と美味しそうに撮れるものです。

風景も食品も、肉眼で見た方が迫力があって撮影してしまうとがっかりする位迫力がなくなってしまうのは、皆様もご経験済みかと思います。しかし、料理はちょっとした心がけで目で見たと同じかそれ以上の迫力を伴った撮影結果が得られることもあります。

プロの手仕事を、受け取る側としてプロっぽく撮影して記録を残す・伝えることは、ちょっとした心がけで実現できる「プロっぽい」身近な分野です。上の画像もスマートフォン内蔵のカメラで撮影したものですが、工夫次第でそれなりに迫力がある画像に仕上がります。

迫力のある料理の撮影方法は... 身近にあるプロが撮影したメニューの写真や折り込みチラシで見られるスーパーの大売り出しで美味しそうに映っている食材達。それらを意識して技術を真似ると、ぐっと美味しそうに映りますのでお試下さい。

簡単に美味しそうに撮影できるツボとしては、

 撮影フレームからはみ出すくらい(はみ出させても良い)寄って迫力を出す
 真上からではなく、食材の斜め上から俯瞰して撮る
 綺麗に光が回り込んでいるか確認しながら撮る

こんなところでしょうか。

 

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2013年01月06日

画像同期のツボ

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最近入手した小型レンズ交換式デジカメのPENTAX Q。折角なので画像データのやり取りを簡単にして有効活用できればと思い、こちらの仕組みを導入してみました。


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SDメモリカードに無線LANが実装されていて、事前に登録した無線LANエリアでカメラの電源を投入すると、自動的に指定した場所へ撮影画像を転送してくれる 『Eye-Fi』 というグッズです。随分前から存在は知っていましたが、こうして新しいカメラでも導入したタイミングでなければなかなか手を出すきっかけにならなかったので、入手してみました。


EyeFi_workflow


単にデジカメの撮影画像がパソコンに転送されるだけでは購入に踏み切れませんでしたが、よくよく調べてみると、上図のように一旦スマートフォンに画像を転送してパソコンや画像保管クラウドサービス(上図ですとFlickr)へ自動転送されることと、スマートフォンの内蔵カメラで撮影した画像も同様に転送されることが判り、導入に至りました。

転送というよりは、画像データの同期ですね。つまり、

  スマートフォン
  パソコン
  画像保管クラウドサービス(Flickrなど)

これらに、Eye-Fiを入れたデジカメとスマートフォンの画像達が自動で同期される訳です。スマートフォンにはEye-Fi SDメモリカードは入れる必要が無く、無料のEye-Fiアプリをインストールして設定するだけです。

何が便利かというと、まず画像のバックアップが複数の場所へ配置されてリスク分散ができることと、デジカメで撮影した画像を撮影出先でそのままスマートフォンからTwitterやFacebookといったSNSへ共有することが可能です。これまではこれが出来なかったために、せっかく買ったデジカメを連れ出す機会が案外少なくなっていたので、SNSユーザには重要な機能だと思います。

また、ブログをやっていらっしゃる方にも非常に有用です。日々のブログネタを記録しておくのは継続して行うのがなかなか大変なのですが、スマートフォンまたはデジカメで取り敢えずネタになりそうな画像を押さえておけば良いのです。後で時間が出来た時に、Flickrのスライドショーを眺めながらブログ記事に使えそうな画像をピックアップするという段取りです。

しかも、FlickrにはHTMLでブログへ画像を共有する機能が付いていますので、いちいちブログサイトへ画像をアップロードしなおさなくても、Flickrで生成したHTMLをブログ本文に貼るだけでオッケーです。私は既にSeesaa blogの画像保管許容容量が一杯になりつつあったので、これは地味に便利な派生機能となっています。



Flickrbloglink


また、私の場合はいちいちブログネタをメモしたりするのも面倒なので、TwitterやFacebookにネタの概要を簡単にツイートまたは投稿し、SNSを野帳代わりにしています。Twitterでは他人や自分のツイートをお気に入り登録したりもできるので、メモ代わりに気になるトピックスをただお気に入り登録するという手も活用しています。

本ブログも本業のNDAの絡みだとかもあって面倒になりしばらくアップデートなしでほったらかしになっていましたが、これらの連携機能のおかげでかなり記事編成が気楽になりました。


Eye-Fiが気になった方は、こちらをクリックすればご購入可能です。
8GB版 PROだけ、JPEGのほかRAW画像の転送にも対応しています。

Eye-Fi Connect X2 4GB EFJ-CN-4G / Eye-Fi Japan
Eye-Fi Connect X2 4GB EFJ-CN-4G / Eye-Fi Japan

Eye-Fi Pro X2 8GB EFJ-PR-8G / Eye-Fi Japan
Eye-Fi Pro X2 8GB EFJ-PR-8G / Eye-Fi Japan
ラベル:eye-fi flickr
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2013年01月05日

ハーフ判フォーマット

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作例1:Twilight, Light


近頃は私自身もすっかり写真はデジタルに移行して7年程経過しますが、時折印刷会社勤務時代の事などを思い出しながら、銀塩フイルムカメラが気になったりします。この冬場に、両親の形見であるこのカメラを修理に出したので、最近何本かの銀塩フイルムを撮影しました。

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OLYMPUS ハーフサイズフォーマットの銘機 『OLYMPUS PEN S』


ハーフサイズフォーマットとは、35mmフイルムひとコマに2カット撮影できるフォーマットのカメラ。35mmフルサイズの半分のサイズなので「ハーフ判」です。これは昭和40年前後からカラー化が進んだフイルムがまだ高価であったことから、フルサイズの倍撮影できるというメリットを狙った規格です。

開発ストーリーを辿ると、単に1本のフイルムで倍撮影できるお得度だけではなくて、コストを気にせずに沢山カットを撮影してもらって、アマチュアの方達にももっと良いカットを撮ってもらいたい、という想いがあったようです。このカメラが誕生した昭和40年代は、もちろん自動焦点も自動露出も無い時代ですから、撮影技術面での失敗コマも多かった訳です。


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ハーフ判カメラで撮影したネガフイルム

35mmフルサイズに2コマ撮影されています


当時はまだ低コストの同時プリントという営業手法が開発されていなかったので、密着焼きと言われたフイルムと同寸にカット全部を焼いた(APSのインデックスプリントのようなもの)印画紙を見ながら、写真店店主とプリントするコマを厳選するというプロセスがありました。手札判等にプリントする選定されたコマは、機械で自動ではなく手焼きといって1カットずつ人間が丁寧に焼いていました。

こうしたコマ選定プロセスの際に、露出やピント・被写体の表情を変えたカットを複数撮影できていれば、プロのように良いカットに辿り着くチャンスの確率が上がるというものです。プロは露出等の技術力を持っているのは当然ですが、写真は結局シャッターチャンスが命。プロですら、人物撮影では採用コマは36枚撮りフイルム1本で2〜3コマが良いところ、ともよく聞きます。つまり、沢山コマを撮影した方がより成功に近づくという訳です。

このハーフ判カメラ、昭和40年代のカラーフイルム化と共に各社からカメラが発売され大ヒットとなった仕様ですが、その後の写真店における営業手法の変遷で急激に衰退しました。同時プリントを自動機で低価格に提供できるようになったこと・露出や焦点の自動化・35mmフルサイズカメラの小型化が、もはやハーフ判を必要としない時代に導いていきました。

商品開発のコンセプトとしては、低価格・小型のカメラでよりカメラを身近にして、成功コマに辿り着く確率を高くするというものでしたからアマチュアへのカメラ文化普及という点に主眼が置かれていたようです。しかし、前述のように 『ハーフ判で倍カットが撮影できるので、プロのように沢山のカットを撮影してきて欲しい』 と、アマチュアにもプロの撮影スタイルを期待したものであったことから、 『プロっぽさを狙った』 小型のハードウェアであったのかもしれません。


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作例2:Shops in twilight


小型ながらレンズも明るく、このように薄暮時の撮影にも充分通用します。そのレンズの描写力・解像度の高さから、当時はプロカメラマンのサブカメラとしても良く使われていたとか。やはりプロっぽい側面を持ったカメラですね。

このカメラの作例にご興味の方は、こちらの私のFlickerセットをご覧ください。
OLYMPUS PEN S test drive
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2012年12月24日

現物主義の先にあるもの

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最近新しいデジカメを調達したのですが、一方で銀塩カメラも懐かしくなり数千円レベルの国産クラッシックカメラをオークションで数台入手しました。以前はKodakのコダクロームファンだったので月に一本はコダクロームを消費していたのですが、外式プロセスという現像の特殊性と銀塩市場縮小により販売中止になってから銀塩とは疎遠になっていました。

落札したカメラには、今回国産のリバーサルフイルムを詰めて試写してみました。銀塩の現像上がりを確認するのは、かれこれ7年振り位でしょうか。銀塩の現像上がりを自分でプリントするためにPCへスキャンするのも面倒になっていたのですっかりデジタルカメラのお世話になっていましたが、こうして現像上がりを眺めて採用コマを選別するのはなかなか味があって良いものです。想像より上手く露光出来ていたものや、上手くいったつもりのコマがボツだったり。その偶然性が写真の面白さであることを思い出しました。

最近のラボ(現像所)は、トイカメラ(オモチャカメラ)のチープな仕上がりを楽しむ趣向が流行りはじめているからか、ラボ数は少ないながら色々な利便性を供してくれているようです。例えば、紙焼きプリントをしない代わりに、業務用フイルムスキャナで現像上がりフイルムをスキャンしてくれています。しかもスキャンデータの納品は、サーバーからダウンロード出来たりと今風です。スキャンは埃を飛ばしたり色設定が結構手間がかかるので、これはかなり助かるサービスですね。

印刷業界では、デジタル化以前の写真原稿は画像のようなポジフイルムを活用していて、私の印刷業界現役時代(1993から1997年頃)にもこのポジフイルムが全盛でした。業界に入って先ず叩き込まれたのが、

  先ずは原稿(ポジフイルム)を見ろ
  現物の撮影から関わる案件ならば、現物を見ろ(=撮影に立ち会う)

ということでした。つまり一言で言うと「現物主義」です。
私が担当した業種が、食品と一部の美術品印刷であったことからこれは徹底されて叩き込まれていました。

これは、例えば同じ青色でも赤み系の青か青紫系の青か、そしてその色のボリューム(深さ)を知る手段は現物でしか理解し得ないことと、フイルムのスキャンや製版工程での味付けでどんどん色味は変わっていってしまうからでした。また、エメラルドグリーン系の色味は写真フイルムでは再現ができず黄色味が飛んでしまうので、この色の自転車カタログを制作した際は現物のパイプを製版所へ持ち込んだものです。残念ながら、撮影時の露光具合等でも同様に現物から離れていくこともしばしば。だから「現物を見よ」が尊重されていた訳です。

趣味のひとつとして長く続いている写真の作業においても、こうして現像上がりのポジフイルムを眺めているとそんな新卒社会人時代に叩き込まれた事をつい思い出します。この現物主義は、色味以外にもパッケージ印刷を手掛け始めた時にも役に立ちましたし、IT業界に身を置いてからもハードウェアメーカーにずっと在籍したことからOEM案件等でこの現物主義が活きて大きな脱線に遭遇せずに来たことも。

ここ数年、ITの世界ではOS・ストレージはたまたネットワークまで「仮想化」の時代となり、現物主義という言葉は昔話になりつつあるようにも感じます。私が2004年から関わってきたストレージ仮想化もしかり。とはいえ、仮想化であっても実際のオペレーションや運用ワークフローは現物主義ありきでありましょう。

そんな私も、セールス歴が長いながらも常に新しいプロダクト・技術に関わらせて頂いてきたことからもあってか、セールスでありながら「自分で触ったことのないプロダクトは売らない」という思考が自然とこびりついていました。この業界のプロダクトは、書籍を読むより実際に触った方が訴求ポイントが短時間に感性を伴って得られるからだと考えています。

そんな訳で、業種業界が異なっても根幹で利いてくる重要なポイントは共通しているのだろうと感じる次第です。仮想化が進んでからこそ、デモンストレーションや実機検証等「現物主義」がむしろ尊重されてきているようにも思います。


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2009年12月11日

鮮度が勝負の目印

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鮮度が勝負の業界のお話です。私の義父は 『ドラァ〜イ』 のキャッチフレーズCMでご存知の某ビールメーカー系列のロジ会社社員でしたので、結納のときから店のビール銘柄には気を配ったものですが(笑、銘柄以外の 『プロっぽい』 こだわりポイントがあります。

それは何かと言いますと、ビールが瓶でだろうが缶でだろうが出てきますと、上の画像のように必ず 『製造時期』 をチェックします。缶ビールならば、底面のインクジェット印字・瓶ならば背面ラベルの端に製造時期が印字されています。

上の画像であれば、 『製造2009.11下』 と読めると思いますが、これが製造時期です。日付は表示されませんが、上旬・中旬・下旬と表示されます。驚くべきは、この画像の缶ビールは今週にお歳暮で頂いたものですが、なんと先月下旬に製造されたもの。さすがは 『鮮度が勝負』 のブランドであります。

義父の影響で、ビールが出てくるたびに 『製造時期』 表示を見る癖がついてしまったのですが、他社製は殆どが1ヶ月経過しています。ビールがあまり沢山販売されないお店では、2ヶ月前なんてへっちゃらだったりします。皆さんも一度確認してみてください。こちらの 『ドラァ〜イ』 ブランドだけが、必ず提供された同時期が前旬です。CMに偽りなし、好感が持てます。

皆様はビール工場見学をされたことがあるでしょうか。工場の敷地を出る前のビールたちは酒税非課税のため、試飲は飲み放題(時間制限はありますが)です。私が始めてビール工場に行って驚いたのは、出来たてビールの味の違いです。生ビールでしたが、のどごしのクリーミィーさというか、とにかく飲みやすく別の飲み物のようだったことに感動したことを思い出します。

義父曰く、ビールは鮮度でぜんぜん味が違うのだそう。そうやって製造時期を乾杯後にチラ見するのも、なかなか 『プロっぽい』 呑み方であります。業界の方に間違われそうですね。余談ですが、製造時期の後ろにある記号はおそらく 『工場固有記号』 といって、どの工場で製造されたかを表示しています。これは食品衛生法に準じた表示で、お菓子でも他の食品でも記載されています。食中毒等食品事故が発生した場合の根源特定用なのだそうです。



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2009年11月26日

プロっぽい言葉たち

本日は 『プロっぽい』 言葉たちの話題です。世の中、あらゆる業界にはそれぞれの業界用語というものがありますが、こと印刷業界というのはプロっぽい響きの用語であふれております。

・塗りだし(ドブ)
・針
・くわえ
・ベタ
・ツラ
・断ち切り
・カラー点数
・膜面
・テレコ

などなど。全部あげたらキリがありませんが、一例はこんなところです。塗りだしは紙の端まで色を塗るときに、紙の裁断位置より3mm余分に外側へまで色を塗る箇所のことを指しまして、ヒトによってはドブと言ったりします。針・くわえは印刷時の端の位置を表すもので、正面右側を針、これは昔の印刷機では紙の端を揃えるのに右側へ針を打っていたことからの名残です。印刷機が紙を引っ張っていく上面を機械が紙を 『くわえ』 ていくのでくわえと言います。

カラー点数とは、デジタル化の現在ではあまり使われていないのかもしれませんが、写真点数のことです。商業印刷では銀塩写真はネガを使わずにポジといって、昔スライド上映するときにつかわれたポジフイルムを使いますが、製版段階で 『版』 を作るときに巨大なポジフイルムを使いますので写真のことを 『ポジ』 というと混同するからでしょう。写真点数は製版時にスキャンする時間と費用が大きく全体の進行に影響を与えますので、製版会社さんと打ち合わせするときにはかならずその案件のおよその 『カラー点数』 を最初に聞かれます。

印刷営業1年生も暮れに近づいた頃、先輩とお客様先で版下の打ち合わせ後、確認漏れ事項を話すときにお客様が忙しくて打ち合わせテーブルのパーティション越しに声だけで会話したことがありました。 『ツラ』 『断ち切り』 『テレコ』 など連発してましたら、先輩がお客様の課長さん(この課長さんは印刷は詳しくない)に、私の会話の内容を印刷に関係無い方が聞いたら何が何やら宇宙語のようですね、と笑っていました。その話を聞いて、自分もちょっとは印刷業界で 『プロっぽく』 なってきたのかなとムフフと感じたことを思い出しました。

今の私が感じているのは、IT業界は特に話し相手の知識レベルに大きな幅があるので、何でも専門用語を連発するのは逆効果であるので、いかにお客様の知識に合った用語の難易度に調整したり、専門用語をわかりやすく言い換えたりという瞬時の切り替えが重要と感じています。また、ITでは横文字(英文)単語を連発する傾向がありますが、私は逆に日本語だけで通すのも 『プロっぽい』 かなと感じたりしています。

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2009年11月08日

実質と雰囲気の総合性

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今宵は週末につきお酒の話題、というところから派生した 『雰囲気』 との総合性について。写真はシングルモルトウィスキーのロールスロイスと例えられる 『マッカラン12年』 (左)をはじめ、最近試飲した各銘柄です。

お酒の中身的には、 『マッカラン12年』 (左)はシェリー樽で熟成されたフルーティーな風味と柔らかな口当たりが評判の定番品です。中央の 『余市』 はご存知ニッカウヰスキーの日本製、スモーキーな燻製のようなフレーバーと若干のフルーティーさを味わえる逸品。右は 『スプリングバンク10年』 スコットランド・スプリングタウン地方産の潮味が利いたコクに特徴のある逸品です。

シングルモルトにも色々な趣向がありまして、本場スコットランドの非常に強いフレーバーとコクを楽しむ向き(私はその方向です)には、マッカランのような 『口当たりの良い優等生』 はむしろ倦厭されるというか飽きも出やすいのですが、有名銘柄ということで一本おさえておくつもりで手元にあります。まぁ、このようにスモーキーな風味を味わったり、潮っぽくコクのある奥行きを楽しんだり、フルーティーさで一息入れたりという様々なフレーバーの楽しみを一晩で楽しめるものであり、各種のボトルをワンショットずつ楽しむのがまたオツであります。

先日の記事では、シングルモルトウィスキーの色やそのグラスでも楽しめることや、フレーバーをじっくり堪能するには場の雰囲気も重要ということを書きました。自宅でひとり楽しんでいるときや静かなショットバーでふと気がついたのは、ボトルのかもし出すムードもひとつのスパイスになることです。

私が身近に目にするボトルの中では、この 『マッカラン12年』 がお気に入りです。味は複数杯いただくには飽きてしまうので一杯だけの銘柄ですが、注ぎ口から肩にかけての細身と肩からボディーの下部(底)にかけてやや細まっていくボトルの形、写真では判りにくいですがラベルも決して凝った印刷技術は利用していませんが、細身のフォントを綺麗に嫌味なくスペースを広めにとった意匠と、 『懲りすぎていない品のある凛とした雰囲気』 が気に入っております。

味の面で大好きな他の2銘柄は、価格相応なラベル・ボトルの意匠であります。もっとも、スコットランドの銘酒は意匠にあまり力を感じないものが多いのは事実ですが、この3銘柄の面白いのはほぼ同価格ということです。およそ4千円弱なのですが、その価格帯の銘柄の中ではこと 『意匠』 についてはマッカランが飛びぬけております。しかもコテコテ路線ではなく、低予算のなかでムーディーなパッケージングをしていることは好感です。

お酒の梱包材である、紙の箱には贈答用を意識してかなり重厚な梱包箱が多いのですが、こちらは飲む時には目に入らないものでありあまり意識しませんし関心していません。ボトルは、自宅であれショットバーであれ直接対面しますから、その意匠で癒される重要度は高いように考えています。

ショットバーはその静けさやムーディーさを、酒のフレーバーを味わう要素として重要であると考えています。ショットバーでひとり静かに飲むときも自宅でひとり楽しむときも、頭の中は様々なことを考えたりしていますが、視線の先はボトルであったりしますからボトルの意匠がかもし出す雰囲気は大切です。日本酒も焼酎も、一升瓶か紙パックという定型モノしかないのですが、シングルモルトウィスキーの良さはそんな様々なボトルパッケージングにもあるのです。

お金さえかければ、お店も料理もお酒も雰囲気も様々上質なものが体験できるのでしょうが、そこは一般庶民の身でありますから 『同じ金銭価値でも、より奥行きのある楽しみ』 を感じることができるモノ達にバリューを感じるわけです。オトナって色々大変ですけれど、オトナになってこそ気づく楽しい場面もあるのです。



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2009年11月04日

紙パックにおける多色刷り

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本日は特急電車で少々遠方への外回りでした。移動というのは座っているだけなのではありますが、結構体に負担があるようですから出張がちの皆様はくれぐれも水分補給やまめに体を動かすことをおすすめします。今回は少々シビアなお打合せではありましたが、無事帰還しました。

残念ながら本日は 『プロっぽい』 ネタに遭遇しませんでしたので、水分補給といえばということで、印刷ジャンルのネタを投入します。

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私も日頃、野菜不足のためお世話になっている紙パックジュース容器です。印刷物というのは様々な技術があるのですが、こういった水溶物を入れる食品包装物というのは、様々な技術の宝庫です。防水とか形状までお話するとキリがないので、今日は色のお話。

カラー印刷というのは、通常4原色すなわち4色のインクで印刷されています。黄・赤・藍・スミ(きい・あか・あい・すみ と読みます)といったり、英文でCMYK(シアン・マゼンダ・イエロー・キー)といったりします。英文はKをブラックのBkとしたりしますが。

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紙容器は、ストローとストロー入れ以外は紙なので分別して捨てようと容器をつぶしたところ、少々驚きました。CMYKの4原色以外に緑とオレンジ(橙)が使われて計6色印刷ということが、普段目にしない紙パック底部で確認できます。

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印刷というのは色数が増えるとその分コストが増しますので、ある意味豪華な印刷ということが言えます。この製品の場合は6色印刷の目的として...

緑:パック上部の緑色を均一にする
   野菜の緑系をより豊かな表現にする
橙:にんじんやトマトなどの野菜を豊かな表現にする

というこがいえるでしょう。紙パックは店頭で大量に並んだりしますから、その時に上部の緑色がバラバラではみっともないことになりますし、コーポレート・ブランドカラーであったり製品イメージの大切な色であったりしますので、重要な部分です。

また、カラーはCMYKを掛け合わせれば全ての色が再現できますが、各色インクの出具合によっては色みのバランスが崩れてしまうわけです。そこで、できるだけ忠実な色を再現するために掛け合わせではない必要な色を1色として追加することがパッケージ印刷では多用されています。

また、掛け合わせの色に対し、中間色を足しますと色の階調再現が容易になり鮮やかな表現が容易になります(コストは上がりますが)。エプソンさんなどのインクジェットプリンターが6色インクなのはそんなところから。インクジェットプリンターの場合、スナップ写真で多用される肌色と空の色を豊かに表現するために、うすいマゼンタ(赤)とうすいシアン(藍)が追加の2色とされています。

実はモノクロ印刷にみえるモデルさんなどの写真集は、肌の階調を豊かにする為に、黒以外に濃いグレー・薄いグレーなどを足して3〜4色印刷であったりすることが多かったりします。書籍の場合は、何色インクを何色使ったかは製本された状態では確認できません(断ち落とした「耳」部分に何色か判るようになっている)が、身近な紙パックはこうして確認することができます。

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ついでに自宅にあった 『りんご酢』 パッケージ、こちらは何色印刷でしょうか?

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何気ない食品パッケージにも、 『おいしそうに見せるため』 の様々なプロフェッショナリズムが隠されています。ちなみに、ヘアカラーのパッケージは7〜8色使用されている高級印刷で、商品全体のコストのうちパッケージの比重はかなり高かったりします(いくら位かはいえませんけれど、缶コーヒーよりは高いです)。私のプロフィールをご覧いただけますとお判りになると思いますが、私は前職が総合印刷会社の営業でしたので、たまに印刷ネタも投入させていただきます。


posted by ハリー伊藤 at 21:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 印刷・写真関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月11日

帰路:駅弁と包装企画

また食べ物の話ですみません、食いしん坊なもので。ほぼ毎日記事をアップロードすることに意義があると思いますので、大目に見てやってください。日曜日は地元埼玉で用事があるので、昨晩の新幹線で帰京(帰玉?)しました。新幹線でのお楽しみ、といえば 『プシュッ(ビールのプルトップを開ける音)』 と 『駅弁』 であります。出張族のささやかなお楽しみでありまして、僅かな出張日当をこの瞬間のために投入する訳であります。今回の帰路に投入されましたのがこちら。

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名古屋名物鶏肉をモチーフにした 『わっぱめし』 です。いつもはたしか 『名古屋鶏づくし』 とかいう鶏飯やら鶏の煮つけやらが入った小ぶりの駅弁をごひいきにしておりますが、今回は趣向を変えてみました。味のほうは、煮しめられた鶏は小ぶりなものが入っており比較的淡白な味付けで、他の野菜類もさっぱり味付けでさらっといただけます。ご飯の層が1cmあるかないか非常に薄い(苦笑 のですが、ダイエットセーブ中の私には丁度宜しかったかと。

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例によって、新幹線の振動でどうしてもブレてしまうのでご容赦を。携帯電話のカメラには限界がありますね。

そして、私がこんな瞬間でもつい 『プロっぽい』 感覚を抑えきれないこと。それは、食品パッケージをしげしげと包装企画の観点から見てしまうことであります(苦笑。私のプロフィールをご覧になった方はご存知かと思いますが、私は現職の前に総合印刷会社に勤めていたことがありまして、主に食品メーカーを担当して包装パッケージ企画営業をしていました。そんなわけで、包装パッケージの構造やら紙質やら食品表示(裏に書いてある、原材料や賞味期限ですね)を一通り見てしまいまい、なかなか駅弁を食べ始められません(笑。

包装パッケージは、食品メーカーにとってはコストダウンと販促力の宝庫です。駅弁やお土産菓子などは、店頭で数多く並ぶ似たような競合商品から一瞬でお客様に選択頂く必要がありますから、購買動機の決定には包装パッケージの担う役割は非常に大きいのです。一方、包装パッケージの素材や構造は原材料費という側面でのコストを左右することはもちろん、製造工程での工数を大きく左右するのです。実は食品業界のコストを大きく握っているのが包装パッケージなのです。

『販促力=目立つ』 と 『コストダウン』 という相反する課題に果敢にチャレンジするという包装企画はなかなか醍醐味があります。場合によっては、新商品企画段階から広告代理店と共に印刷営業が介入し、商品コンセプトやポジショニング、総合販促計画まで提案することがあります。今思い返すと、ITで言うところのソリューション提案を別業界でも経験していたことになりますね。それで、当時食品業界担当の営業は日中何をしているかといいますと、デパ地下(当時はこんな単語なかったですけれど)や駅のコンコースをウロウロして、今どんなモノが流行っていてどのようなディスプレイが行われているかを見に行っていました。

身の回りで、駅弁をすぐ食べずにしげしげと眺め回したり、紙パッケージをバラしては展開図にしている方を見つけたら、おそらくその手の業界の方かと思います(笑。








posted by ハリー伊藤 at 10:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 印刷・写真関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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